IdeaPad S500シリーズの最新機種で、S540の後継機種になります。 S540はかなり人気が高いですもんね。かく言う私も、Ideapad S540がメイン機種でした。 本機種では性能が飛躍的に上がり、画面の割合も大きくなり、そして軽くなりました。これもまた人気が高い機種になりますね。 Slim 550iは14型と15型がありますがスペックなどはほぼ同じで、寸法・重さ、バッテリー時間が違うだけになります。 レビューする機種は筆者購入機種で、Core i3-1115G4、メモリ8GB、SSD 256GBです。 Contents
もともと第10世代のCPU搭載モデルだったのですが、2021年にインテル11世代CPU搭載モデルが追加されましたが、CPU以外のスペックは同じになります。 まずは、第10世代と11世代の見分け方をご紹介します。 まず、Coreの後ろの数字はi3,i5,i7があり、i7が一番性能が高くなります。次にハイフン「ー」の後ろの2桁の数字が世代を表します。上の例でいえば、左が10世代で、右が11世代です。その後ろの数字は型番を表しており、こちらも数字が大きい方が性能が高いです。 しかも第11世代も10世代もほとんど価格が変わらないので、確実に第11世代搭載モデルがおすすめです。(下記は15.6型の価格です)
また、第11世代CPUの内蔵グラフィックスはIris Xeと言う、内蔵グラフィックスでは最高の性能があります。外部グラフィックボードのNVIDIA GeForce GTX 660並みの性能があり、動画編集や画像編集もやりやすくなっています。 メモリはDDR4-3200MHzと処理速度が最高クラスなので、サクサク快適に使えますね。ストレージも速度が速いSSD M.2が搭載で、パソコンの起動も10秒ほどとかなり速いです。 ディスプレイは高解像度のフルHD IPS液晶です。コントラスト比も高く、色鮮やかに描写されます。 指紋センサーも搭載なのでサインインは一瞬で終わるし、インターフェイスにはUSB-AやUSB-C(給電・映像出力付き)、最近省かれることが多いHDMIも搭載しているのでビジネス用途でも使いやすいです。 公式サイト(15.6型) 公式サイト(14型) 旧モデルとの比較
旧モデルのIdeaPad S540との比較です。本機種は11世代CPUのみ記載です(メモリ・SSD・バッテリーは最大値)
大きな変更点はCPU性能が大きく上がり、メモリの周波数も40%以上高く、そして小型軽量化になっています。ただし、バッテリーは旧モデルの方が長く、ストレージも倍のサイズになっていますね。 以前はメモリを増設したりもできたのですが、Slim 550i以降、メモリスロットが無くなったので増設できません。なので、カスタマイザーにとってIdeaPadってすごく便利だったんですよね。そこが無くなったのは残念ですが、全体的な性能が上がっているのでほとんどの人には影響がないと思います。 こちらはCPUの性能を表すPassmarkスコアです。 当然ですが、旧モデルに比べかなり性能が上がっています。 ライバル機種
本機種と似たような最新機種との比較です。(メモリ・SSD・バッテリーは最大値。スマホの人は表を右にスクロールできます) 本機種以外は2 in 1 PCで、この様にディスプレイを360度回転させることができます。 また、Yoga 750iは上位モデルでEvoプラットフォーム認証を得ており、「一つ上の快適さ」がある機種になります。 全機種ほぼ同じCPUを使っているので、CPUの性能は横一線ですね。 購入のポイント
メリット・デメリット良い点 ・小型軽量で持ち運びがしやすい 残念な点 ・WiFi6があればより良かった(AMDモデルはWiFi6対応) IdeaPad Slim 550iの特徴まず注目してほしい所は、ベゼル(画面の黒い枠)の細さです。上下左右極細ですね。長年パソコンのレビューをやっていますが、ここまでベゼルが小さなノートパソコンは見たことがありません。 実測で上8.87㎜、下11.91㎜、左右5.41㎜でした。細いですね。 試しに他の機種と比べてみますね。 ディスプレイの下枠がかなり細くなっていますね。左3つはベゼルが細いと言っている機種で、右のSlim150はこれでも2020年に販売スタートした新しい機種ですが、比べると違いがかなり顕著ですね。 このベゼルが本機種最大のアップデートですね。画面が大きいと集中しやすいし、単純に見いやすいんですよね。 また、カラーはプラチナグレーで、おしゃれですね。 ベゼルが小さいので全体の寸法も、コンパクトになっています。
重さも15.6型で1.66㎏は標準(1.7㎏)より若干軽く、14型は標準サイズです。 ディスプレイを開ける最大角度です。Lenovoのノートパソコンはほぼ全機種180度に開けると思っていましたが、そうじゃないみたいですね。 エッジがきらりと光る加工がしてあり、上下左右どこから見てもこだわって作られている感じですね。 生体認証指紋センサーが電源ボタンに統合されており、電源を入れたら同時にサインインもできるので、パッと使い始めることができます。楽ですね~。 素材素材は天板とキーボード面がアルミニウムで、底面が樹脂素材になります。天板にアルミニウムを使っているので高級感があり、耐久性も高いですね。 ちなみに底面は仕様書では「樹脂」となっていますが、見た目や触った感じではアルミニウムっぽいんですよね。これが樹脂だったらすごい技術ですね。 ちなみに同じIdeapadの2 in 1 PCでFlex 550iとあるのですが、この機種の底面カバーは「樹脂」と一目でわかるくらいでした。 全然見た目が違いますね。 キーボードキーボードはテンキー(数字のキー)とバックライト付きで、キーストローク(キーを押し込む距離)は1.39㎜、キーピッチは18.4×19.1㎜でした。キーストロークは若干浅いので、軽めのタッチがいいです。キーストロークはほんのすこ~し横に小さいですが、普通にタイピングできる範囲です。特に気にならないと思います。 ディスプレイ<FHD IPS 光沢なし 300nit>
ディスプレイはFHD(フル・ハイディフィニション)と解像度も高く、IPS液晶が使われているので、視野角が広く、コントラスト比も高いので見やすいですね。 i1 Display Proを使用して、ディスプレイの輝度や色域を計測しました。 黄色三角が本機種の色域で、黒がsRGB 100%になります。
色域は広くないですが、このクラスのパソコンでは普通です。輝度は公称値より若干高く、屋外でも比較的使いやすい明るさがあります。 視野角のチェックです。 視野角は普通で、正面から見ているときに端っこが薄暗くなったりはしないです。 また、プライバシーシャッターという前面カメラのシャッターが付いているので、ウイルス感染など万が一の時でもこちら側が撮影されることはありません。今の時代、これは必須ですよね。 Lenovo公式ページ CPUパソコンの頭脳であるCPU(プロセッサー)は、ノートパソコンに良く使われる省電力タイプのUモデルじゃなく、高性能のGモデルで、第10世代と11世代の2種類、合計6つになっています。 末尾6桁の最初の数字が10の場合は10世代で、11は11世代になります。
下のグラフは本機種搭載CPUの、Passmarkスコアの比較です。 スコアの目安
Passmarkスコア オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
11世代になり、特にCore i3とi7の性能がかなり上がっていますね。Core i3-1115G4は6715と、もう少しで「ビジネスで快適に使える目安」の7000ですね。すごいです。実際に使っていても、全然問題なく使用できるし、PhotoshopやLightroomも使ってます。 Core i5とi7は1万オーバーのスコアで、安心して高負荷な事もできます。 第10世代11世代共通して、Core i3は2コア4スレッド、Core i5とi7は4コア8スレッドで、コアとスレッドが大きいとより快適に並行作業がしやすくなります。 より快適に使いたい場合やビジネス用途なら、Core i5かi7がおすすめです。 こちらはCinebench R23のスコアで、マルチコア性能はパソコンの総合性能、シングルコア性能が高いと編集などのクリエイティブワークもしやすくなります。 本機種のスコアはマルチコア 3046、シングルコア1305となりました。Core i3では平均的なスコアです。 Cinebench R23 オレンジ色・・・マルチコア 青・・・シングルコア
比較のためにRyzen 5000シリーズを入れましたが、マルチコア性能が高いですね。でも、シングルコア性能はIntel CPUが抜群に高いです。 Core i3-1115G4の多くのベンチマーク(ゲーム、Geekbench 5など)も計測したので、こちらもご一緒にどうぞ。 こちらはPCMARK10の計測結果で、Essentialは「通常用途(Web検索やビデオ会議、アプリの起動など)の性能」、Productivityは「Microsoft Office(事務系のアプリ)使用時の性能」、Digital Content Creationは「コンテンツ作成(画像・動画編集など)のしやすさ」を表しています。
Essential オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Productivity オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Digital Content Creation オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
グラフィックスグラフィック性能が高いとOfficeワークや複数画面での作業がしやすくなり、画像・動画編集などのクリエイティブワークもしやすくなります。 グラフィックの名称はいくつかあり、このようになっています。
Video Card Benchmarks オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
Core i3でも十分高い性能ですが、Core i5とi7はやばいですね。かなり高いです。 筆者は、もちろんCore i7-1165G7搭載機種も持っていますが、PhotoshopやLightroomを使う際はCore i3でもi7でもそこまで差がないかな?と言うくらいの小さな差しかありません。当然、Core i7の方が性能が高いのでより快適ですが、筆者のように「Core i3でも十分」と思う人も多いと思います。 メモリメモリはパソコンの作業台で、より大きなメモリがあれば快適にパソコンも動きます。 本機種搭載のメモリは最新のDDR4-3200MHz搭載で、MHzの数字が大きいほどデータ処理速度が速いのですが、3200MHzは現行最高の周波数なのでサクサク快適です。 ここ最近は8GB搭載が標準で、大きなデータを扱う人は16GBあれば困ることはないと思います。 ちなみにメモリはオンボードで空きスロットがないので、増設できません。 同じくPerformance Testで計測したメモリの速度ですが、世界平均が2503で、これより若干遅いくらいになります。ただし、8GBのメモリでこれは結構早い方です。 Memry Mark オレンジ色・・・本機種 青・・・比較
その他の機種と比べても、全然悪くないですね。 ストレージ
ストレージはSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)搭載なのでデータ移動も速く、パソコンの起動は10秒ほどとかなり速いです。普段使いであれば256GBあれば十分で、写真などの保存を考えている人は512GBあったら助かると思います。 SSDの種類はM.2 PCle-NVMe、PCIe 3.0×4という最速モデルが搭載です。実際の速度はそこまで伸びませんでしたが、普通に快適に使えるくらいの速度です。 世界平均が10607で本機搭載SSDは10366なので、ほぼ平均的な速度ですね。 こちらは実際の転送速度を表すシーケンシャル速度で、リード(読み込み)が2156MB/秒と比較的速く、ライト(書き込み)は1031MB/秒と悪くないですが速くないです。 バッテリーバッテリー駆動時間はそこそこ長めで、14型は最大12時間、15型は最大13時間になります。また、充電時間はどちらも約3.5時間で満タンになります。 このクラスのノートパソコンで10時間以上のバッテリーと言うのは、すごいですね! サポート・保証IdeaPadでは標準で1年間の「引き取り修理保証」と、電話・チャット・LINE・メールでのサポートがあり、最長3年まで延長できます。また、Premium Careと言うサポートにアップグレードができ、こちらは24時間365日専任のエージェントが電話対応します。(通常サポートは朝9時~夕方6時まで) 引き取り修理とは、家などの指定住所にLenovoの指定業者がPCを引き取りに来てリペアセンターに配送、修理後、郵送してくれる保証です。保証期間内は、基本的に修理費・郵送費など無料です。 修理拠点は日本国内なので対応も速く、安心して任せることができます。 インターフェイス
USB-Aが2つに、USB-C(給電・Display Port出力付き)、そしてHDMIがあるので、まず困ることはないと思います。ここ最近はHDMIを搭載しない機種が増えてきたので、ポイントが高いですね。 SDカードメディアリーダーもあるので、デジカメや一眼で撮ったデータも移動が楽にできますね。 筆者購入時の納期8月7日に購入し目安納期は7営業日でしたが、8月30日到着と23日、約3週間かかりました。夏場だったので注文が殺到して遅くなったのかなと思いますが、待てる範囲で到着したので良かったです。 1か月使った感想使い始めて約1ヵ月が経ちましたが、さすがIdeaPadですね。使いやすいです。 筆者はテキスト中心の執筆作業、Excelでの会計、簡単な画像編集、楽譜作成+動画、動画視聴に使用しており、家で使う時はHDMI経由でモニターに繋いで使用しています。 Core i3は11世代Coreシリーズでは性能が低い方ですが、Excelも普通に使えるし、画像編集(主にLightroom)もそこそこ使えています。筆者は11世代Core i7搭載ノートパソコンもあるので比較すると立ち上がりがちょっと遅いですが、ストレスを感じるほどか言えばそうでもありません。普通に使えています。ただし、Photoshopの立ち上がりは5~6秒かかるので、ちょっと待ちますね。Photoshopを使うならCore i5以上がいいです。 また、本機のディスプレイは色域が低いのでちゃんとした画像編集には向いていませんが、筆者の様に外付けモニターを使えば性能的には使えるレベルです。 筆者は主にビジネスで使うので必要スペックが一般の方よりも高めですが、本機は普段使い用としては合格点だと思います。特に不満に思うことは無いです。 まとめ第11世代CPUが追加され、スペックがかなり高く、動画編集や画像編集もしやすいクリエイターPCっぽくなりましたね。また、ベゼルが細いのでおしゃれだし、バッテリー駆動時間も比較的長いので持ち運びも楽ですね。 性能的には11世代なら、Core i3でも十分な性能があり、Core i5やi7はかなりサクサク使えます。ディスプレイも普通に良い液晶で、輝度が意外に高かく見やすいので、外出先で使うことが多い学生に向くと思います。 公式サイト(15.6型) 公式サイト(14型) |