更新日:2022年4月1日
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はじめに-ノア精密の取り組みとお客様へのお願い-
日頃より弊社製品をご利用いただきありがとうございます。わたしたち「ノア精密株式会社」は、東京浅草で約40年時計・計器の製造に携わっており、全国の企業様・店舗様へ流通しております。
2021年に「時刻が合わない」などの「電波時計のトラブル」としてお客様よりご返送をいただいた電波時計のうち約7割ほどは問題なく作動しており、電池残量不足やご利用環境によって「不良品」とされてしまうケースが多くありました。
わたしたちは、このような本来は問題がなかったのに返送されてしまった製品達を、SDGSへの取り組みやサスティナブルな社会への貢献の一環として「正しくご利用いただきたい」と考えています。日々製品の品質改良に取り組んでおりますが、電波時計はお客様の使用している環境に左右されることも多い製品です。ぜひ一度、下記の解決方法をお試しください。
【これで解決!電波時計の時刻があわない時、電池を入れても針が動かない時に最初にすることは?】
翌朝に万が一、時刻が合っていない場合は他の窓の近くやベランダの近くなど違う場所で再度①~④をお試しください。
ちなみに「電池を入れた後に針がぐるぐる回り出したり途中で止まったりしている動作」は下記の章でご覧いただけます。
おさらい:電波時計の電池を入れた後の針の動きについて
【よくある質問 どうしてこの方法で解決するの?】
Q:なぜ電池を入れ直すのですか?
A:電池を抜くことでリセットがかかるからです。電池を挿し込む時に、乾電池のプラスマイナスが正しく合っているかもご確認ください。
Q:なぜ新しいアルカリ電池でなければダメなのですか?
A:古い電池はバッテリー残量不足の場合があります。新しいアルカリ乾電池を使って下さい。100円均一ショップなどで販売している「バッテリーチェッカー」で十分に電圧が残っているかをご確認ください。「引き出しにしまっていた電池だから新しい」と思っていても、実際は消費期限が切れていたり、パッケージから取り出していると自然放電し電圧不足になっているケースがあります。ご注意ください。
Q:なぜアルカリ電池なのですか?マンガン電池ではダメですか?
A: 推奨電池を使用しないと誤動作が起こったり電池寿命が短くなったりする可能性があります。アルカリ電池をご使用ください。
Q:なぜ窓際に設置する方がよいのですか?
A:お部屋の場所の中で窓際は電波を受信しやすいからです。
Q:なぜ一晩様子をみる必要があるのですか?
A:日中に比べ、夜間のほうが電波を受信しやすいからです。
これらのQ&Aについては下記【電波時計がうまく受信しない・合わないのはなぜ?】で詳しく説明します。
【電波時計がうまく受信しない・合わないのはなぜ?】
1:電波時計は電池容量が不足していると正しく電波を受信できません。
電池容量の不足は、電波受信能力の低下にもつながるため受信・修正が正常に作動しなくなる要因ともなります。また針の時刻修正位置が定まらないため、動けなくなる電池容量に下がるまで無用にグルグルと早回りをしたりします。
「あわせて読みたい」ご家庭や職場で、置き時計や掛け時計の電池を交換したはずなのに正しく作動しない…と困った経験はありませんか?
なお、弊社の電波時計はマンガン乾電池・リチウム乾電池・充電式電池は推奨していません。必ずアルカリ乾電池をご使用下さい。
「あわせて読みたい」時計に合った電池の選び方3つのポイント
2:時計の向きや周りの環境により、電波が受信しづらい場合があります。
電波が影響を受けてしまう要因には次のようなものがあります。
・テレビ・パソコン・冷蔵庫などの家電やOA機器。またこれらの機器に付随する電源コード、配線、アンテナなどの電線類およびACアダプター
・スチール等金属製の棚や机
・鉄筋鉄骨の家屋やビルの奥の方・地下など
・高圧電線やテレビ塔・電車の架線
・工事現場・空港
・台風や吹雪などの悪天候
時刻を修正する電波は夜間のほうが受信しやすいです。日中にはさまざまな電波が飛び交っていますが、夜間は比較的少なくなるためです。
また、順調に時刻を表示していた電波時計の電池交換の際には、その時計が掛けられていた場所は電波受信ができていたと考えられるので、同じ場所で電波受信・時刻修正をお試しください。
3.電波送信所の状況を確認する
電波時計の時刻の元となる標準電波は、送信所のメンテナンス等で電波の送信を停止していることがあります。これを専門用語で「停波」といい、NICT(日本標準時グループ)のホームページで確認することができます。
送信所のメンテナンスは朝から夕方まで「停波:送信停止」が行われることもあるため、時計の操作を繰り返しても時刻を受信することはできません。停波の際は「手動」もしくは「夜間」に時刻あわせを行ってください。
NICT(日本標準時グループ)
//jjy.nict.go.jp/
停波中はスマートフォンやテレビなどでおおよその時間を調べ手動で時刻を設定するか、送信再開をお待ちください。
「電波時計の合わせ方」について、動画アニメーションでもご覧いただけます。
【改めて「電波時計」とは?受信と時刻合わせの仕組みとは?】
「電波時計」とは、正確な時刻を知らせる「標準電波」を受信して自動的に時刻合わせを行ってくれる時計のことをいいます。
日本では東西2か所にある送信所から広く標準電波が送られ、一般的な電波時計は1日1回から数回、時刻や日付のデータを受信するように設定されています。電波を受信していない時間は通常のクオーツ時計として作動します。電波時計は定期的に電波を受信して時刻のずれを修正する仕組みになっているため、通常大きく狂うことはありません。
*通常のクオーツ時計は月差±〇秒の精度範囲があります。〇秒は製品ごとに違います。
【おさらい:電波時計の針の動き方について】
電波時計を使う時には、針が高速で回転したり一定時間停止したりと見慣れない動きをするため、故障ではないかと不安になる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これは電波から現在時刻のデータを受信して時刻を合わせるための動きであり心配はいりません。
電波時計の電池ボックスに電池を挿入すると、一般的には以下のような動作が行われます。
電波の受信に失敗した場合は12時の位置から針が動き始めてしまいます。このように時刻が合わない場合は窓際やベランダ近くなどへ場所を移動して再度受信をお試し下さい。
*使われる機種や種類によって異なる動きをすることがあります。
おわりに
今回は電波時計の時刻が合わない時・電池を入れても針が動かない時や、受信しないときの対策を紹介しました。快適なご使用の参考になれば幸いです。
※詳細な設定手順は、各電波時計の説明書に沿って行ってください。
//www.mag-clock.co.jp/manual.html
参考
一般社団法人 日本時計協会「電波修正時計の受信環境は?」
//www.jcwa.or.jp/time/qa/qa-r02.html
日本標準時グループ
//jjy.nict.go.jp/
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